本記事は公式ホームページで公開していた内容を移行したものであり、設計・施工では個別の設計図・仕様書・現行基準を優先してください。
鉄骨塗装が構造物を守る理由
鉄骨塗装の主な目的は錆の発生と進行を抑えることです。鉄は水分や酸素に触れると腐食し、錆が進むと部材の断面が減って強度にも影響します。そのため、設置場所や使用環境に合った下地処理と塗装仕様を選ぶことが重要です。
使用する塗料と標準
鉄骨には、赤色やグレーの錆止め塗料などが使用されます。塗料は設計図書や仕様書を確認し、JIS規格などに適合するものを選定します。仕上げの色だけでなく、下塗りとの相性や必要な塗膜厚も確認します。
塗装作業に適した条件
気温が低い日、湿度が高い日、雨や結露で鋼材に水滴が付きやすい日、鋼材表面が高温になる日は、塗膜の品質が安定しません。天候と鋼材表面の状態を確認し、乾燥時間を確保して作業します。
塗装してはいけない部分
- 高力ボルト摩擦接合部の摩擦面
- コンクリートに埋め込まれる部分
- 組み立てによって密着する部分
- 施工後に密閉される内面
塗装禁止箇所は、接合性能や施工方法に関わります。図面と仕様書に従ってマスキングし、必要な範囲だけを確実に保護します。
下地処理から仕上げまで
- ブラスト処理やケレンで錆、油分、汚れを除去する
- 下塗りとして錆止め塗料を均一に塗布する
- 十分に乾燥させてから中塗りを行う
- 指定色と塗膜厚を確認しながら上塗りを行う
溶融亜鉛めっきという選択肢
屋外や湿気の多い場所では、鉄骨を溶融亜鉛めっきで保護する方法もあります。部材形状、外観、補修方法、塗装との併用を検討し、使用環境に合った防錆仕様を選びます。
長持ちさせるために
塗装後も定期的に点検し、剥がれや傷、錆を早めに補修することが大切です。適切な下地処理、塗料選定、施工環境の管理を重ねることで、鉄骨構造物を長く安全に使用できます。



